「ヒト」が企業の未来を作る

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採用・教育支援で組織を強化するために

こんにちは。
本日は企業の未来を左右する「人材」について、採用と定着をテーマにお話しします。


現在、日本はかつてないほどの「売り手市場」にあります。
人材確保が困難になり、採用活動に苦戦している企業が増加しています。

これは中小企業に限った話ではなく、
大手企業でさえ、新卒採用に苦労しており、
一度不採用とした学生に再度アプローチし「復活内定」を出す例も見られます。


それほど人手不足が深刻化しており、
その影響で「人手不足倒産」も増加しています。

実際、2024年度上半期(4月〜9月)の人手不足倒産件数は163件に達し、
過去最多を記録した2023年度を上回るペースで推移しています。

とくに建設業界では、長年にわたり慢性的な人材不足が課題となっています。


採用現場での実体験:成功と失敗の裏側

私は、建設会社の総務部長として18年間、採用に関わってきました。
その間に採用した人数は約100名。社員数も40名から110名へと増加しました。

こう聞くと、すべてが順調に進んだように見えるかもしれませんが、
実際は、失敗と試行錯誤の連続でした。


前半の10年間では20名の採用にとどまりましたが、
後半の8年間で一気に60名の採用を実現しました。

この時期に新卒採用を本格的に始めたのですが、
そこで大きな壁に直面しました。


新卒採用12名のうち、9名が1年以内に退職してしまったのです。
離職率にすると75%。これは大きな失敗でした。


新卒採用には1人あたり100〜200万円のコストがかかります。
中小企業では、それ以上になることも珍しくありません。

高額な費用をかけて採用した人材が、
わずか1年で辞めてしまうことは、企業にとって大きな損失です。


なぜ人材が定着しなかったのか?

原因は明確でした。
それは、採用後の「受け入れ体制」が整っていなかったからです。


新卒社員は、言わば「社会人の素人」です。
社会人としてのマナーや仕事の進め方を学び、
組織に適応するには支援が必要です。


そのためには、入社後の教育・育成を“仕組み”として整備する必要があります。

この「定着の仕組み」がない状態でいくら採用しても、
人材は育たず、離職が繰り返され、
採用コストばかりがかさんでしまいます。


私たちはその失敗を教訓に、翌年から定着支援の仕組みを整備しました。
結果として、社員数は50名から110名へと増加。
定着率も大幅に向上しました。


採用の前に「定着」の仕組みづくりを

採用活動を強化したいと考える企業こそ、
まずは「人材が辞めない仕組み」づくりに着手すべきです。


最近では、「オヤカク」(親の確認)という言葉もあるように、
親が内定に納得しないと、学生が辞退するケースも増えています。


だからこそ、学生本人はもちろん、その家族にも安心してもらえるような
受け入れ体制・教育体制の整備が欠かせません。


しっかりとした育成・サポート体制があれば、
「この会社なら安心」と思ってもらえ、
内定承諾や入社後の定着率も大きく向上します。


まとめ:人材は企業の未来をつくる

採用は企業の成長を支える重要な活動です。
しかし、「定着してこそ」採用は意味を持ちます。

採用と定着はワンセットで考えるべきもの。
どちらか一方だけに偏ると、企業の成長は望めません。


人手不足の今だからこそ、
教育・育成・定着の仕組みを整え、
ともに未来を築く人材を迎え入れる準備を始めましょう。


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